本当にあった怖い話・不思議な話


★★★★★
【 五つ星怪談 】







☆━━━━ 【 隙間 】 ━━━━☆




 埼玉県にあるうちの家の話。

 洋室はテレビの横と壁の間に三十センチくらいの隙間がある。



 下の娘が二歳になったばかりの頃、その隙間をじっと見つめていた。

 その後、おもむろにその隙間に歩み寄り、玩具の携帯を差し出す。



 「ハイ、けーたい、ハイ、けーたい……」

 何もない隙間に向かって、しきりに話しかけている。

 目線はやや下に向けられていた。



 私は嫌な感じがして子どもを呼び寄せた。

 娘はこちらに向かって来るものの、何度も後ろの隙間を振り返る。



 「こっちおいで、こっちおいで」
       
                幼い口調で、そう何かに呼びかけている。




 特に邪悪な気配は感じなかったが、私は何もないその隙間を凝視して一言。

 (出て行け……!)

 いたって冷静に、心の中で何度か念じた。



 途端に娘がキョロキョロしはじめた。

 「どこぉ? どこぉー?」

 熱心に何かを探していたのだが、やっぱりそこ、何かいたのだろうか……。


                 


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 ■投稿:たきおんさん(男性・埼玉県)

 ※五つ星級の怖さ、不思議さのある怪談です。多くは出版物に掲載されました。
 ※投稿のストーリーを変えることなく、雲谷斎が加筆・執筆しました。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


メルマガ登録(無料)はここから