本当にあった怖い話・不思議な話


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五つ星怪談







☆━━━━ 【 テロ現場 】 ━━━━☆




 昔、友人とバリ島旅行に出かけたことがある。

 激安航空券に激安のホテルというかなりの貧乏旅行。

 長年の憧れだったので、大いに楽しむことはできた。



 ホテルはクタ地区という所にあり、夜は外で食事した。

 じつは、この地区2002年に爆破テロ事件のあったところ。

 いちばんの繁華街なので、よく通っていた。



 慰霊碑があったので手を合わせ、テロ現場も見てきた。

 少しは整備されているものの、事件当時の惨状そのままの場所も。



 何度も通るうちに、不思議なことに気づいた。

 ホテルからその通りに出る角のところに、いつも≪同じ人≫がいる。



 観光客相手の客引きが多いので、それほど気にはしてなかった。

 その日も、細い路地に入るためその角を曲がった。

 やはり、いつもの人がその角に立っている。



 しかし、道行く人は誰も気にしていない様子。

 私はふと気になることがあり、そっちに目を向けた。




 すると、
その人の左半分の体は、焼け焦げている。
 



 いつも通りから常に体の右側を見せて立っているので、

 体の右側しか見ていなかった。

 激しく体半分を損傷しており、かなりの衝撃だった。



 火傷という生やさしいものではなく、まさに焦げている感じ。

 私はしばらくの間、目が離せなかった。



 体は薄っすら透けているようにも見えた。

 熱帯のまつわりつくような空気の中で、私は鳥肌が立った。



 これ以上見てはいけない!

 強く自分に言い聞かせ、見るのをやめた。

 多分……自分が死んだことに気づいてないと思う。


                  


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 ■投稿:Siriusさん(女性・香川県)

 ※五つ星級の怖さ、不思議さのある怪談です。多くは出版物に掲載されました。
 ※投稿のストーリーを変えることなく、雲谷斎が加筆・執筆しました。

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