本当にあった怖い話・不思議な話


【 メルマガ怪談集 】







∴‥∵‥∴‥∵ 「 お守り 」 ∵‥∴‥∵‥∴





 小学五年生の頃、その夏はやたらと怖い話の番組が放送されていた。

 私立の中学受験のための夏期講習の帰りだった。



 その日の怖い話の番組を見るため、近道をして帰ることにした。

 神奈川県相模原市にあるその近道は、お墓の前を通っている。
 
 怖い話が好きなわりには怖がりの私は、ビクビクしながら歩いていた。



 と……その時。

 一瞬、前方が明るくなっているこに気づいた。



 それは、いつも見ていた景色とはまったく違っていた。

 その細い道を有り得ない人たちが、幻のように右往左往している。




 何人かの兵隊や逃げまどう大勢の人たちが、

 パニックに陥っている。





 すると、私の後ろの方から絶叫が聞こえた。

 「来る、来る、来るぞぉぉぉぉぉぉ!」

 

 訳のわからない光景や声に怖ろしくなり、私は咄嗟に元の塾へと走った。

 息を切らせて必死で走っていると、ポケットの中で音がする。

 走るたびにチャリンチャリンと鳴るので、ポケットに手を入れた。



 すると、五円玉に五色の紐を通し、鈴が一つ付いた物が入っている。

 それは、まるでお守りのようだった。

 ただ、そんなお守りには見覚えがなかった。



 そのお守りのような物は、家に辿り着いた後、机の中にしまっておいた。

 数日後、ふとそのお守りを机に入れたことを思い出した。

 引き出しを一気に開け、隅々まで捜したがお守りは消えていた。



 その間、引き出しは開けてもないし、誰も触っていない……。

 あの一連の不可思議な出来事は何だったのだろう。




 投稿のストーリーを変えることなく、雲谷斎が加筆・執筆しました。
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 ■投稿:九条ヤマトさん(男性・神奈川県)
 ■読者の採点 3.00点  

 ◆雲谷斎のイッチョ噛み
  「うーん、これは意味の深い幻視ですねぇ。
  五円玉やからご縁があって、戦地にタイムトリップしたんですわ」

  
◆2017.08.15発行 逢魔が時物語メルマガ【戦争にかかわる怪談】より
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