本当にあった怖い話・不思議な話


【 メルマガ怪談集 】







∴‥∵‥∴‥∵ 「 角を曲がれば 」 ∵‥∴‥∵‥∴





 これは大正生まれの祖母が体験した話。

 もう20年以上前になるが、当時、神奈川県横須賀市に住んでいた。

 家から歩いて十分ほどのところに住む祖母の友人が亡くなった。



 お通夜の日、当然のごとく祖母は出かけた。

 しかし、出て行ったきり、いつまでたっても帰宅しない。

 もうかなり時間が経つので迎えに行こうか、と家族は心配した。



 そんな雰囲気になってきた頃、やっと祖母が帰宅した。

 祖母はお茶を飲みながら、こんな不思議なことを話してくれた。



 亡くなった友人の家へは、いつも通る道を歩いていった。

 この角を曲がれば友人の家に着く。




 
迷うことなく曲がったが、なぜか家がない。




 だが、その道はよく知った道。おかしい……。

 とにかく、そんな感じで、ひたすら歩き回った。

 いつまで経っても着かないが、歩いている道は知っている道。



 どこまで歩けばいいのだろう、と不安に思いはじめた。

 それでも仲の良かった友人にお焼香をするため、祖母は歩き続けた。



 友人の家にやっと着いたのは、とうに焼香が終わった時間。

 家に上げてもらい焼香だけは済ませた。

 不思議なことに、帰り道はごく普通に帰って来ることができたそうだ。



 決して祖母はボケていた訳ではない。

 大学の講師まで勤めた、非常に合理的で聡明な人だった。

 オカルトをまったく信じない祖母が一言、呟いた言葉。



 「あの人、死んだ顔を見られたくなかったのかねぇ……」

 聞いていた家族は、一瞬みんな凍りついた。




 投稿のストーリーを変えることなく、雲谷斎が加筆・執筆しました。
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 ■投稿:なみたつさん(男性・神奈川県)
 ■読者の採点 3.25点 

 ◆雲谷斎のイッチョ噛み
  「ほんまに故人が死に様を見られたくないから、という感じですね。
  スマホがあったらナビで行けるんやろか?」

  
◆2017.12.15発行 逢魔が時物語メルマガ【葬儀にかかわる怪談】より
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