本当にあった怖い話・不思議な話


【 メルマガ怪談集 】







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≪≪≪ 島田(1) ≫≫≫
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 ある年の十二月も押し詰まった頃。

 久しぶりに、友人の島田(仮名)からメールが入った。

 『元気か、何してる?』という何でもないメール。



 島田は一年ほど前に会社に入ってきたが、秋には辞めていた。

 七月頃から音沙汰がなく、半年以上交流もなかった。



 返信するかどうか躊躇っていたが、家に帰る頃にメールを返した。

 何度かやりとりして、島田が私のアパートに来ることになった。



 島田は数日前から車で寝泊りしていたらしい。

 自分のところに泊めてほしいような事を言っていた。

 突然、連絡よこして、いきなり泊めてくれとはなと思ったが……。



 夜遅くなって、島田はやって来た。

 島田はいつもやつれてるというか、不健康的な感じがしていた。

 案の定、部屋に入って来るなり、咳き込んだりしていた。



 島田は突然、不思議なことを言った。

 「二十七、二十八、二十九の三日間のうちに、バイクで事故を

 起こすから絶対に乗るな」



 場所もシチュエーションも怪我の具合も具体的に指摘する。

 もちろん、こいつ、何を言ってるんだと思った。



 島田によると、まず、場所はアパートと仕事現場と会社の間とか。

 確かに自分はゲンチャで仕事現場に行っている。



 この三日の間に、会社から呼び出しがあるらしく、その時がいちばん

 危ないらしい。

 怪我はしても死にはしないが、けっこうダメージあるとのこと。



 車がぶつかってくるというのだ。

 こちらは昨日、一昨日と雪が降り、朝晩はアイスバーンである。



 おまけにゲンチャはノーマルタイヤ。

 正直、交通手段がこれしかない自分は、大丈夫かな? と思った。



 「バイクに乗らないと、仕事にならねぇよ!」

 本当はドキッとしたが、強気でそう返した。



 「じゃ、車に乗っけていくよ。三十日には危ないのを脱するから、

 それまでここにいるから」

 真剣に一方的なことを言う。



 逃げ道をふさがれたので、突っぱねる訳にもいかなかった。

 半信半疑ではあるが、自分はやや臆病なところもある。

 まあ、わかった、みたいな雰囲気になってしまった。




 これから起こることがなぜわかる? と問い質してみた。

 すると、『見える』という。




 それだけではない。島田は私のことを幾つか当てた。

 「左の腰、痛いだろ?」とか「水子がいるだろ?」



 確かに半月前くらいに腰を痛めて、ずうっと痛かった。

 水子は二十年くらい前に、流産で亡くしている。

 自分も忘れてたことを言われたので、少なからず驚いた。



 さて、二十七、二十八、二十九のバイクの件だが、

 二十七日は彼に送り迎えしてもらい、二十八日は休みを取った。

 この日、島田は病院に行くのでと、自分のお守りをくれた。



 驚いたことが一つ。

 予言どおり会社から伝票を持って来るようにと連絡があった。

 次の日から休みに入るから、必ずとのこと。



 それが危険最終日二十九日だったので、慎重に運転した。

 戦々恐々と低速で運転したせいか、なんとか大丈夫だった。

 それにしても、彼、島田の力は凄いと思った。




 投稿のストーリーを変えることなく、雲谷斎が加筆・執筆しました。
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 ■道祖神さん(女性・岩手県)

 
◆雲谷斎のイッチョ噛み
 「島田さん、プロの霊能者に転職しはったらええのに。
  こういう話を聞くと『見える』人っていてるんやと思います」


 
◆2018.05.20発行 逢魔が時物語メルマガ【感】にまつわる怪談より
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