本当にあった怖い話・不思議な話


【 メルマガ怪談集 】







━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
≪≪≪ パソコン店長 ≫≫≫
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━






 これは私の親しい友人の話。

 彼は田舎のパソコンショップの店長をしている。



 ある夏のこと、彼と車で食事に行った帰り道。

 それまで勤めていた東京での職場の話で盛り上がっていた。

 彼が今のショップをするまで、一年ほどの空白期間があった。



 「その間は失業手当を貰っていたの?」

 「いや、パソコンに疲れたので、まったく違う職を選んだのさ」


 「へえ、何をやってたの?」

 「大型の免許を持っていたので、バスの運転手をね」


 「そうなんだ、そんな風には全然見えないねぇ」

 「いや、そうじゃなくて、『見え』ちゃうんだよ、俺……」


 「何が……?」

 「夜遅く路線バスを運転しているとね、バス停にお客さんが

 待ってるだろ?」


 「そりゃ、乗るためだからね」

 「それでバスを停めて、乗車口を開けて待っていても、

 誰も乗らないんだよね」


 「はぁ?」

 「でね、乗っているお客さんが言うんだよ。『運転手さん、

 どうしたのぉ、誰もいないよぉ!』って。でもね、俺には

 ちゃんと見えていたんだよ、バス停に待つ客が……」


 「…………?」

 「で、そんなことが度々続くもんだから、もう神経がおかしく

 なっちゃいそうだったので、退職したんだよ」


 「そうなんだ……でも、もう見えなくなったんだろ?」




 「いや……それが、たまにこの辺でも……」




 そう言って横を向いた彼の視線の先。

 そこには小さな山に段上に重なったお墓の列があった。




 投稿のストーリーを変えることなく、雲谷斎が加筆・執筆しました。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 ■ゴリラさん(男性・福井県)


 
◆雲谷斎のイッチョ噛み
 「パソコン店長、どこ行っても何しても見えるんやろなぁ。
  この際、開き直って逢魔が時物語を手伝ってくれ」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



メルマガ登録(無料)はここから