本当にあった怖い話・不思議な話


【 メルマガ怪談集 】







耳を襲う信じがたい怪異
【聴】にまつわる怪談



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★★★ 上の階から ★★★
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 中学卒業後、大阪鶴見区の3DKの新築マンションに引っ越した。

 自分の部屋は玄関のすぐ横。

 不思議なことに、部屋にいると二つのへんな『音』がよくしていた。



 それも決まった時間に……。

 一つは朝の十時過ぎで、もう一つは夜の十二時前。

 朝の音は部屋の壁か天井に、コンコンコンという音。

 釘を打つような音は、だいたい三十分ぐらい続く。



 もう一つの、夜の音は足音。

 真上の階の部屋で、誰か走り回るドタドタという音がずっとする。




 六畳の部屋を走り回るのは、小さな子供のような気がした。




 朝の音は我慢できても、夜の音はさすがに気に障った。

 それが何日も続くので、文句を言いに行こうとその部屋に向かった。



 インターホンを押してしばらく待つ。

 「はい、ちょっと待ってください」

 返事があり、すぐにドアが開いた。



 中から現れたのは、たまに見かけたことのある初老の男。

 何でしょう? と、ごく普通に訊く。



 「あのぉ、ここ何週間かこの時間にドタドタと足音が響くんですよ。

 ちょっと何とかしてもらえませんかね?」

 できるだけ穏やかに言うと、男は怪訝そうな顔をした。



 「えっ、うちですか?」

 「ええ、僕の部屋の真上のドア横の部屋からするんですよ」

 「へんだなぁ、住んでるのは私一人だし、この部屋には荷物しか

 置いてないんですけどねぇ……」



 僕の?マークいっぱいの顔を見て「ちょっと入って見ますか?」

 と言われたので、念のためお邪魔した。

 玄関のすぐ右側にある部屋の引き戸を開けてくれた。



 玄関の明かりのスイッチを入れて「ほら、見てください」と言う。

 中はタンスや衣装ケースがあるだけで、蛍光灯すら取り付けていない。

 念のためにとダイニングへ通されたが、一人暮らしの荷物はごく少ない。



 ダイニングに立ったまま、どんな感じの音なのかを話していた。

 すると、その部屋の真上から、ドスドスとあの音が聴こえたのだ。



 「あ! これです、この音!」

 僕は慌てて指摘した。

 「ああ、これですか……」

 知っていたのか初めて聴くのか、どっちとも取れない返事をする。



 「じゃぁ、この上の音が二階下のうちまで聴こえてたんですね」

 申し訳ないと詫びながら、上の階の人に言いに行こうと玄関へ向かった。

 すると、後ろから声をかけられた。

 「ここが最上階ですよ」



 その日から、なぜか物音はしなくなった。

 その後、僕は何年もその家を離れていて、最近また出戻って来た。

 上の男の住人亡くなり、しばらく空き部屋になっていたそうだ。



 しかし、最近また誰か引っ越して来たようだった。

 すると………また、上から『足音』がするようになった。

 しかも、パワーアップして。




 投稿のストーリーを変えることなく、雲谷斎が加筆・執筆しました。
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 ■ただひろいどさん(男性・大阪府)

 
◆雲谷斎のイッチョ噛み
 「新築マンションやから、訳アリ物件とちゃうしなぁ・・・。
  上の部屋に誰か入居したら走り回るのはイチビリ霊かも」


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