本当にあった怖い話・不思議な話


【 メルマガ怪談集 】







突然起こる硬直の怪異
【縛】にまつわる怪談



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★★★ 移動するもの ★★★
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 二十年ほど前、古い木造アパートに住んでいた。

 その日、朝から頭痛と寒気がして布団を被って寝ていた。

 静かな昼下がりだったが、私はいきなり金縛りに陥ってしまう。



 (昼間っから勘弁してくれ……!)

 そう思ったのも束の間、ギシッ……ギシッ……という物音。

 スライド式磨りガラスの戸の向こうから、不気味な音が聴こえてくる。



 そこは長さ三メートルほどの廊下。

 左側の風呂場から右側のトイレまで、誰かが歩くような音がする。



 普通なら、泥棒でも入ったのかと思うところだ。

 しかし霊感の強い私には、死者が密やかに『移動』していると直感した。

 足元に見える磨りガラスの向こうに、異界が存在しているのがわかった。



 「ここは『霊の通り道』じゃからねぇ……」



 亡くなったお婆ちゃんが、諦めたような口調でよくそう言ってた。

 今、そのアパートは区画整理で取り壊されている。

 真新しい一戸建が六軒ほど建っているが、大丈夫なんだろうか……。




 投稿のストーリーを変えることなく、雲谷斎が加筆・執筆しました。
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 ■シュガーアメジストさん(男性)

 
◆雲谷斎のイッチョ噛み
 「難儀なもんが移動してたんですねぇ。人の家やのに。
  廊下に関所作って通行税取ったったらよろしねん」


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