本当にあった怖い話・不思議な話


【 メルマガ怪談集 】







∴‥∵‥∴‥∵ 「 怪談ゲーム 」 ∵‥∴‥∵‥∴





 ある夏、会社の同期五人組で神津島へ三泊四日の旅行をした。

 東京の竹芝からフェリーに乗り、翌朝五時頃に着いた。

 民宿の人が港まで迎えに来てくれていた。



 車で向かった民宿の部屋に入った途端、一瞬で(えっ!)と感じた。

 だが、一睡もしていないので、仮眠をとることに。



 しばらくすると、予感通り体の自由が奪われてしまった。

 さらに耳元では波の音とお経の混じった怪音が聴こえる。



 (やっぱり来たか……)

 金縛りに耐えていると、突然ズルズルと床の間の方へ引き摺られる。

 さすがにこれはヤバイと、無理やり金縛りを解いた。

 周りを見回すと、同僚たちはスヤスヤと熟睡中。



 (なぜ私なのかわからないけど、何もできないし、迷惑だから!)

 見えないモノに伝え、怖がらせることもなかろうと四人には黙っていた。

 それからは何もなく、青い海と美味な魚介類を満喫した。



 明日には帰るという日。

 島で知り合った男性五人組みと浜辺で花火をした。

 花火が終わると、男性の一人が怪談話を始めた。



 初日に起きた異変のこともあって、正直嫌だったが断れなかった。

 最後は怪談ゲームのようなことをした。



 櫓の下で一人ずつ三分間ある呪文のような台詞を唱える。

 ゲームに出てくる女幽霊に肩を叩かれなければセーフ。

 もし、叩かれた場合には大変な事が……という内容だった。



 私はあろうことか、いちばん最後になってしまった。

 クジ運のなさを恨みつつ、気を強く持つことだけを考えて望んだ。



 台詞を呟きながら真っ暗な海を見つめている時だった。

 私の前をグレーのスーツを着た中年男が横切った。




 男は音もなく、浜から暗い海に向かって


 スーッと消えていった。





 (やっぱり見てしまった……)

 私は少なからずショックを受けていたところ、いきなり。

 「うわ〜〜〜っ!!」

 男の叫び声に、私は腰を抜かしてしまった。




 「ごめんごめん、驚いた?」

 驚かそうと叫び声をあげた男性が謝ってきた。

 「脅かす仕掛けなんて、やりすぎよ!」

 私は怒ったが、同僚たちも口止めされていたらしい。



 すぐ彼らと別れた後、落ち着いてから同僚に私は問い詰めた。

 「なによ、スーツのおじさんが通ったのも仕掛けなワケ?」

 怒りの問いへの答は私をさらに震撼させた。

 「はぁ? 何、それ……おじさんって」




 投稿のストーリーを変えることなく、雲谷斎が加筆・執筆しました。
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 ■投稿:ぷにょ子さん(女性・千葉県)
 ■読者の採点 2.67点 ★★★ 

 ◆雲谷斎のイッチョ噛み
  「まぁ男っちゅう生き物は女子を怖がらせるのが好きやからねぇ。
  グレースーツの中年男……民宿のおやじやったりして」


  
◆2017.07.30発行 逢魔が時物語メルマガ【海にかかわる怪談】より
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