本当にあった怖い話・不思議な話


【 メルマガ怪談集 】







∴‥∵‥∴‥∵ 「 白い塊 」 ∵‥∴‥∵‥∴





 私は総合病院で看護師をしている。

 これは私が夜勤明けで帰る途中に起こった出来事。



 やっと仕事が終わり、疲れた体に鞭打って車に乗り込んだ。

 走り出すと、さっきまで晴れていた空が急に曇りはじめる。

 真夏の太陽が遮られるのはラッキーと思い、家路へと急いだ。



 しばらく走ると、空が真っ暗になり、突然雨が降り出した。

 バケツの水をひっくり返したような土砂降りだった。

 センターラインも見えず、ワイパーを最速にしても間に合わない。



 車の多い広い国道を走っていたが、なぜかその時は私の車だけ。

 スピードが出せず、仕方なく徐行運転で走っていた。

 林の中の道に差しかかったとき。



 遠くの方に、何か白い塊のような物が見えてきた。

 大雨でよく見えず、何だろうと不思議に思いながら近づいていく。

 その正体を見たとき、私は我が目を疑った。




 白いワンピースを着て、


 黒髪を腰まで垂らした若い女
……だった。




 背を向け、身動きもせず、びしょ濡れで車道にぺタリと座り込んでいる。

 近づきたくなかったすが、引き返すこともできない。

 引き寄せられるように女に近づき、祈るような気持ちで真横を通り過ぎた。



 ほっとしながらバックミラーを覗く。

 雨でミラーが歪んでいたが、俯いた顔にべったりと髪が張り付いている。

 異様に真っ赤な唇が、ニヤッと笑っているように見えた。



 林を抜けると急に空が明るくなり、嘘のように雨も上がった。

 無事に家に着いたが、いったい「あれ」は何だったのか……。




 投稿のストーリーを変えることなく、雲谷斎が加筆・執筆しました。
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 ■投稿:くりこさん(女性)
 ■読者の採点 3.40点 ★★ 

 ◆雲谷斎のイッチョ噛み
  「これも大雨の日の怪異ですねぇ、梅雨時期にはぴったりや!
  道路でうずくまっている女ですか……生きてるヤツならなおコワイ」

  
◆2017.06.30発行 逢魔が時物語メルマガ【車にかかわる怪談】より
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