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【 逢魔が時物語メルマガ 】
episode. 17






実話怪談×小説

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        episode.17「八咫烏の爪痕」
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 大阪のYさんという男性が奇妙な夢を見たという。

 祖父母が昔住んでいた家で、Yさんも含め身内ばかり六人で、
 楽しく雑談をしている場面だった。

 Yさんはその夢を見ながら、(ああ、懐かしい気分やなぁ……)と、
 しばし感慨に耽っていた。

 夢の中でも勝手知ったる祖父母の家だったので、一人で二階へ行った。
 ひとしきり時間を過ごし、階段を下りると途中がテラスになっている。

 なぜか、手の平サイズの置時計が三つ並んで置いてあったり、
 緑色に塗られた小さな仁王像も祭られている。
 もちろん、そんな場所は実際の祖父母の家にはない。
  
 彼は仁王像を手に取り、(ちゃちな造りやなぁ)と罰当たりに思った。
 すると不意に、黒くて小さい物が羽ばたきながら肩の上に乗った。
 止まったと思えばすぐに飛び立ち、また肩に止まるを繰り返す。
  
 (なんだ、これは?)とよく見ると、小さなカラス。

 そのカラスが肩に止まる度に、着ていた服に足跡がつく。
 夢の中で、服には前足三本後ろ足一本という爪痕が黒くクッキリと、
 幾つも残っていた。

 その時、なぜか頭の中に『八咫烏(やたがらす) 鞍馬山』という
 イメージが浮かんだ。
 それが何を示しているのかはわからない。   
 やがてカラスはバタバタと羽を広げ、どこかへ飛び去った。

 その後、みんながいる一階に降りたところで目が覚めた。
 奇妙でリアルな夢ではあったが、寝覚めはどこか清々しさを感じていた。

 まだ夢うつつの状態で寝返りを打った時、えっ! と思った。
 夢の中で見たカラスの爪痕が、布団にポツンとあったのだ。



 紛れもなく、前足三本後ろ足一本の爪痕がそこに……。
 



 まさか夢に出た八咫烏なのかとは、にわかに信じがたかったが、
 鞍馬山には何かの因縁があるのかも知れないと思った。

 もしかして、呼ばれているのかも。
 機会があれば、一度鞍馬山へ行ってみようと思ったという。



 
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 episode.17「八咫烏の爪痕」 投稿:Y・Mさん(男性・大阪府)
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 電子本「逢魔怪奇探偵団」は、実話怪談投稿を元に雲谷斎が大幅に読み物として執筆。





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