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【 逢魔が時物語メルマガ 】
episode. 2






実話怪談×小説

  どこにも無い怪談メールマガジン「逢魔が時物語」。
 その中から、実話怪談を掲載します。





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        episode.2「掘り炬燵の中」
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 彼が小学生の頃、もう四十年ほど前の冬の寒い日の出来事だという。

 その日、彼は近所の友達の家に遊びに行った。
 当時住んでいたのは、愛知県の岡崎という町。

 近在では庄屋を勤める代々の家柄で、屋敷という名がふさわしかった。
 広い居間の真ん中に、大きな掘り炬燵がある。

 大きな炬燵に向かい合って入り、炬燵でみかんを食べようとしていた。
 と、その時。

 ツンツン・・・ツンツン・・・
 コタツの中で、何かが足を触ってくる。

 はじめは気のせいかと思った。
 だが、何度も何度もしつこく擦るように足を触ってくる。
 猫のような柔らかい感触ではない。

 (誰か中にいるのか・・・?)
 たまらなく気色悪くなり、彼は掘り炬燵から思わず飛び出た。



 布団をそおっと持ち上げて、暗い中を覗いてみる。
         ゾッとした。



 掘り炬燵の中に、見知らぬお爺さんが膝を抱えるように蹲っていた。
 かすかな光の中、こちらを見てニヤリと笑っている。

 なぜか、その後の記憶は曖昧。
 大声を出して騒いだことは覚えている。

 四十年も前の出来事なので、事の顛末はあやふやだが、気がつくと
 家の布団で寝ていた。

 それ以来、二度と屋敷に近づくことはなかった。
 何年か経ってから、屋敷の友人にあの時のことを訊いてみた。
 怖ろしい秘密を打ち明けてくれた。

 「あの炬燵にな・・・うちの爺ちゃん、落ちて死んでるんだよ!」

 よほど打ちどころが悪かったのだろう。
 暖かい季節は、掘り炬燵は深い四角い穴になる。

 誰もいない時、掘り炬燵に落ちて亡くなったというのだ。
 彼がツンツンされたのは、未だ炬燵で迷うお爺さん霊だったのか。



 
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 episode.2「掘り炬燵の中」 投稿:プラナスさん(男性・静岡県)
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 電子本「逢魔怪奇探偵団」は、実話怪談投稿を元に雲谷斎が大幅に読み物として執筆。





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