本当にあった怖い話・不思議な話


実話怪談






逢魔が時物語メルマガに掲載した実話怪談投稿です








「夢に出る友」



 眠る前に、親しい友人や知人などのことを想ったりすると、
 夢の中に出てくることは誰しもある。


 じつは何ヶ月か前から、もう忘れているぐらいの友人が
 度々夢に出てくるようになった。


 小学校からの付き合いで、働き出してもしばらくは会っていた。
 しかし、何となく会うことが無くなっていった友人だ。


 十年前が最後だった。
 その後、私の電話番号が変わり、その友人の住所も不明に。
 電話も繋がらなくなっていた。


 そんな切れてしまった古い友人が夢に現れるようになった。
 夢の中では当時と変わらず、普通に接している。


 余りにもよく夢に出てくるので、もしかして……と思った。
 (万一、死んだとしたら夢枕に立つやろぅ……)
 勝手な想像をしながら、一人で苦笑した。


 ある日、子供の頃住んでいた近くに行くことがあった。
 その友人の実家も近かったので、様子を見ようと思った。


 周りの雰囲気は変わっていたが、友人の実家はそのまま。
 表札は友人の苗字と同じだった。

 訪ねてみたいが、躊躇があった。
 (何て言って行けばいいんだろう……)と。

 やっと、今彼はどこに住んでいるのかを訊こうとベルを押した。
 誰かのシルエットがカチャカチャと鍵を開ける。
 だいぶ老けてたが、確かに友人のお母さんだった。


 「どうもご無沙汰しています、◯◯ですけど……」
 挨拶をすると、すぐに私だとわかったようだった。


 「彼はどうしてます? 元気ですか?」
 いちばん聞きたいことを訊くと、少し顔が雲った。


 そして、少し前に亡くなったと……。


 その意味を理解するのに、少し時間がかかった。
 家に上がらせてもらい、線香をあげて帰った。




 
(ああ、こういう感じで
   
知らせて来るもんなのか……)





 夢に見たことを思いつつ、しみじみと不思議を実感した。




  投稿 ただひろいどさん(男性・大阪府)
 ※メルマガ等掲載にあたり、雲谷斎が原文を全面的に訂正執筆しています。









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