本当にあった怖い話・不思議な話
逢魔が時物語


<読者のコワイ体験談>

【逢魔が時メルマガ2010.4月 ランキンランキン第9位 36.00点





−遊びたいのに−


■■■健さん(男性)からの投稿■■■





 その日は金曜日で、次の日に一緒に部活に行く約束から、
 友達の家に僕が泊まって一緒に行くことになりました。
 帰る途中。

 「明日の部活、何時時からだっけ?」
 「明日は七時から」
 「早やぁ〜、俺、起きれんから起こしてや」
 「うぃ」
 などと話をしていました。

 家に着くまであと四つほど角を曲がればいいという時に、友達が、

 「あ、忘れもんした」
 「んじゃぁ、取りに行くか」

 その友達の家に電話して学校に取りに行きました。

 「わりぃ〜な」
 「いえいえ」

 『ひた……ひた……ひた……』

 「なんか言った?」
 「んにゃ。何も」

 『ひた、ひたひたひたひたひた……ごとっ』

 「うるさいんだよさっきから!」
 「何も言ってないけど」

 『あそぼ……あそ……ぼ』

 「だから、さっきからうるさいつってんだろうが!」
 「だから、なにも言ってないって!」
 「え……?」



 
肩をものすごい力で後ろに引っ張られました。



 ハンドルが一瞬手から離れ、そのまま僕はバランスを崩し倒れました。
 そこにはたまたまゴミを捨ててあったため、そのゴミで怪我ひとつ
 しませんでした。

 僕の自転車は後輪だけが空回りし続けていました。

 「いってぇ」
 「大丈夫かよ?」
 「俺、誰だと思っとるんじゃ」
 「だな」

 自転車を起こしました。
 タイヤは回っていませんでした。
 なぜなら、木片がタイヤに挟まっているので回るはずがない……。

 学校に着いて忘れ物を取って帰る途中、携帯が着信音を鳴らしました。
 彼女である唯からのメールでした。

 「元気〜?」とのメール。
 「ん? だれ?」
 「唯」
 「普通」と自分からのメール。

 画面を二人で覗いているはずですが、三人いるのに気づいた僕は
 「うわっ!」と言おうとしましたが、口から声が出ないのです。

 口がふさがれているから当然でした。

 友達が「やべぇ、こんな時間じゃん、早よ帰ろ」と言って、
 自転車を進めていきました。

 僕の自転車が勝手に前に進みはじめました。
 何もしないのに、どんどん自転車は前に進んでいきます。
 最後の角を曲がった時に、自転車と僕は高さのある道から下に落ちて
 いきました。

 気がついたとき、僕は病院のベッドの上にいました。
 友達の話では、僕が落ちていくときに自転車を小さな女の子が押して
 いたらしいですよ。


                         (「異」カテゴリー)


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          ★雲谷斎のイッチョ噛み★

                ▼

「中高生あたりの日常に忍び込んできた怪異が、淡々とした会話と
 相まって効果的に語られてますねぇ。最後のオチもグッドです」
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