本当にあった怖い話・不思議な話
逢魔が時物語


<読者のコワイ体験談>

【逢魔が時メルマガ2010.2月 ランキンランキン第1位 70.50点





−飾られた絵−


■■■虹の花さん(女性)からの投稿■■■





 知り合いのRさんが体験した信じられないような話なんですが……。
 友人と温泉旅行に行ったときのことだそうです。

 観光を楽しんで旅館に戻ったRさんは、友人と待望の温泉に入りに
 行きました。

 館内の廊下を歩いていると、いたる所に絵が飾ってあります。
 誰が描いた絵なのか、ごく普通の風景や花の絵が大半でした。
 Rさんたちの部屋にも、もちろん飾ってありました。

 「やっぱいいね。温泉は!」
 「え、……う、うん」
 「……?」

 なぜか友人は、生返事ばかりするんです。
 観光でちょっと疲れたのかなと、元気のない友人を誘って旅館の庭を
 気分転換の散歩をすることにしました。

 「ねぇ、どうしたの?」

 Rさんが心配そうに訊くと、意外なことを言います。

 「うん……なんかね、さっきから誰かがついてくるのよ」
 「えっ?」

 Rさんが周りを見渡しても誰もいません。

 「誰も、いないみたいよ。気のせいじゃない?」
 「うん……」

 彼女の顔は誰が見ても分かるぐらい青ざめていました。
 友人に霊感があるとは知らなかったんですが、この旅館に何かを
 感じているのは確かでした。

 原因のわからないまま、そんな彼女を気にしつつ部屋に戻りました。
 ちゃぶ台の前の座布団に座って、改めて部屋をゆっくり見渡して
 みたんです。

 「すごい絵だなぁ〜」

 そんなに上手くないんですが、よく言えば味のある絵が二枚。
 部屋の二面の壁にピタッと掛けられていました。

 「……ん?」

 何気なく見ていたRさんは、額の下から何かが垂れているのに気づき、
 立ち上がってそばへ行きました。

 見ると、何か裏紙のようなものが覗いている。
 まさか……と思いながら、額の裏を返してみると……やはり。

 お経らしきものが書いてある古い和紙が貼ってあったんです。
 それも額の裏全体を覆うように、、べったりと。
 その糊が剥がれて下の一部が垂れていたんです。

 噂ではよく聞く御札の話ですが、自分たちの泊まっている部屋で
 それを目撃したことにショックを受けました。
 盛り下がったまま、食事を済ませて早々に床に就いたそうです。

 ……すると。



 
ドン、ドン、ドン……、ドン、ドン、ドン……。



 どこからか太鼓の音のような、鼓動の音のようなものが響くように
 聴こえてきたんです。

 怖くなったRさんたちは、頭から布団を被って目を閉じました。
 その得体の知れない音は、いつまでもいつまでもどこかから
 聴こえ続けたそうです。

 結局、その夜は二人ともほとんど眠れなかったといいます。

 長い夜が明けて、朝起一番でRさんたちは、ある気になったことを
 調べてみたんです。
 その結果と理由は、旅館の人に訊くのも怖過ぎてできなかった
 そうです。



 ……だって、お経の御札が貼ってあったのは、
 旅館中の廊下に掛かっている絵も、全部だったんですから。

                         (「感」カテゴリー)


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          ★雲谷斎のイッチョ噛み★

                ▼

「どえらい旅館に泊まりましたんやなぁ、南無阿弥陀仏の宿ですがな。
 額裏の御札より、自筆お経が貼ってある方が深刻とちゃうやろか」
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