本当にあった怖い話・不思議な話
逢魔が時物語


<本 編>






∴‥∵‥∴‥∵ 病院エレベーター ∵‥∴‥∵‥∴


投稿:NUMBER 10さん(男性)
執筆:雲谷斎



 友達がある病院にお見舞いに行ったときのこと。
 夕方四時くらいに、友達のAは入院しているMちゃんのところに
 お見舞いに行った。

 ずっと病室で話していたので知らない間に何時間も経っていて、
 病室の窓から見ても外はもう真っ暗だった。

 「じゃあ、そろそろ帰るから」
 Aはそう言って、Mちゃんの病室を去った。
 病室は十二階で、エレベーターで一階に降りようとした。

 しかし、これが恐怖の始まりだった。

 Aはエレベーターの一階ボタンを押した。
 すると、エレベーターは一階ごとに停まってしまう。
 扉が開いても誰も乗ってこない。
 いらいらしたAは、誰かがイタズラで押したのかと思った。

 中層階を過ぎると、もう誰もエレベーター周辺にはいない。
 それでもまだ律儀に各階ごとに停まってしまう。
 病院のエレベーターというのは、扉はゆっくりと開閉する。

 やっとのことで一階にたどり着く。
 やれやれと思ったAは、ほっとして降りようと思った。
 
 ところが、エレベーターはなぜか一階に停まらなかった。
 Aが一階のボタンを押していたにも関わらず……。

 エレベーターはA一人を乗せたまま、地下一階に降り、
 続いて地下二階、そして地下三階にまで降りて停まった。

 ガラガラガラ……と重い扉が開く。
 地下三階は真っ暗で、もちろん誰も乗ってこない。

 しばらくして、また扉が閉まり、上に上がっていく。
 Aはその間、何度も一階ボタンを押した。
 今度は何事もなく一階でエレベーターは停まった。

 ズンという軽い振動の後、扉がゆっくりと開いた。
 Aは舌打ちをしながらエレベーターを降りようとした、その時。




  
背後にゾクッとする寒気を感じた。

      




 降りてから後ろをちらっと振り返る。
 ガラガラガラと音を立てて閉まろうとする扉の奥に……。

 どの階で停まっても、決して誰も乗ってこなかったはずなのに、
 何人かの患者が乗っているのが、一瞬目に入った。

 点滴を打っている患者、
 頭や体の各部に包帯を巻いている患者たちが……。




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       <本編「病院エレベーター」データ>

 ■原作投稿者:NUMBER 10さん(男性)
 ■2008年度 読者が選ぶランキンランキン第6位  67.17点
 ('08年に発行した逢魔が時物語」メルマガ掲載話の読者採点結果)

 投稿された話を大切にしながら、雲谷斎が加筆・執筆しました。

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