本当にあった怖い話・不思議な話
逢魔が時物語


<本 編-2009>






∴‥∵‥∴‥∵ こっくりさん ∵‥∴‥∵‥∴


投稿:エイミーさん(女性)
編集:雲谷斎



伯母がまだ小学生の時の話。

こっくりさんをすると色々な事が聞けるらしいから、やってみようと
妹が誘ってきた。

しょうがなくやったが、一回きりでやめるはずだった。
すると、こっくりさんが言った事が本当に起こってしまったので、
まだ若い伯母たち姉妹はまんまとハマってしまった。

次から次へと霊を降ろしては質問を繰り返す。
そんな禁断の遊びの毎日に、事件は起こった。

「近いうちに大金は入りますか?」

ある日、伯母の妹がバカな質問をした。
すると、「はい」の所に指が動いた。
妹はやったーとばかりに、大いに浮かれた。

数日後、確かに妹の元には大金が入った。

しかし、その大金というのは妹が交通事故に遭い、保険金として
入ってきたお金……。

この出来事で本当にヤバイと思った伯母は、



 
「もう最後の一回にしよう」
 
 と宣言して、最後のこっくりさんをやった。



こっくりさんが降ろした霊の名は『○田○男』さんという人。

なぜそんな人が降りてきたのか、誰も知らない中年の霊だった。
とりあえず色々な事を訊いて、帰ってもらうことにしたのだが……。

「もう、お帰りください」
「いいや」

彼はなかなか帰ってくれない。

「なぜですか?」
と訊いたところ、なんと彼は伯母の妹が気に入ってしまったらしく、
あの世へ一緒に連れて行くという。

困った伯母は、
「どうしたら妹を連れて行かないでくれますか?」
と質問をした。

すると、
「S神社に、日が暮れるまでに油揚げを置いてこい」
という。

伯母の家からS神社はかなり遠く、車で行かないといけない。
あいにく家には車がなく、おまけに油揚げもないという状況。

伯母は母に助けを求めた。
当然、ものすごく怒られた後、



 
急いでタクシーを呼び、油揚げをなんとか探して出発。
 



神社へは、伯母といちばん下の妹が行くことになった。
タクシーで向かう途中、妹が何かに気づいた。

『視線』である。

タクシーの運転手がこちらをチラチラと見ている。
「変だな」と思い、伯母は何気に彼の名札を見た。



       
『○田○男!』





そのタクシーの運転手は、さっきこっくりさんが降ろした
霊の名前と同じだった。

妹は泣き出した。
伯母も泣きそうになったが、必死にこらえた。

「大丈夫だよ! きっとただの同姓同名だよ……偶然偶然」
泣く妹を慰め、ふとまたある事に気づいてしまった。

「行き場所を言ってない!」
しかし、タクシーはS神社へ着いてしまったのだ。

這うようにタクシーから降りて、急いで拝殿に油揚げを置き、
一心に祈った。
日が落ちるまで、ギリギリの時間だった。

「ああ、間に合った……」
妹は、霊に連れて行かれなくて済んだ。

帰りは父に迎えに来てもらった。
予想通り、もう一度ものすごく怒られたそうだ。


後日、話を聞いた母が気になってタクシー業者に連絡した。
すると……○田○男という運転手は、トラック事故に巻き込まれ、
一週間前に亡くなっているという。

彼はこっくりさんを媒介として伯母たちの前に現れ、あの世から
助けを求めていたのだろうか?
それとも、ただ寂しかったのだろうか……?




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       <本編「こっくりさん」データ>

 ■原作投稿者:エイミーさん(女性)
 ■2009年度 読者が選ぶランキンランキン第2位  71.00点
 ('09年発行の逢魔が時物語」メルマガ掲載話の読者採点結果)

 投稿された話を大切にしながら、雲谷斎が加筆・執筆しました。
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