本当にあった怖い話・不思議な話
逢魔が時物語


<本 編-2009>






∴‥∵‥∴‥∵ フゥゥゥフゥゥゥ ∵‥∴‥∵‥∴


投稿:Yさん(女性)
編集:雲谷斎



まだ私が学校の寮に住んでいた時のこと。

ある日、夜中にふと目が覚めた。
いつもならまたすぐ寝るところ、なぜかそのままボーっと天井を
眺めていた。

すると、ルームメイトの息遣いに気がついた。

「フゥゥゥ、フゥゥゥ、フゥゥゥ……

寝息、というより息遣いのような感じ。
どこか男っぽい感じで『彼女いつもこんなんやったっけ?』と思った。

「フゥゥゥ、フゥゥゥ……

『(今日は頭あっちに向けて寝てんのかな)』
私達のベッドは上から見ると、L字になるよう立体に組み立ててあり、
二人とも頭がLの角に来るように寝ていた。

私はその下段。
(あれ? 今日って、木曜日。ルームメイト、今日の午後家に
 帰ったはずだよな……?)』

金曜日に授業のない彼女は、毎週木曜日の授業が終わるとすぐ家に
帰っていたのだ。

『(じゃぁ、これは……え? 誰…?)』

フゥゥゥ、フゥゥゥという息遣いはその間も、絶え間なく聴こえている。
思いがけない状況に頭が混乱した。

『(ウキャー、何、何? どうしよう!)』

背中に冷たいものが走る。

「フゥゥゥ、フゥゥゥ……フッ……」

息遣いが止まった! 
次の瞬間、「ギッ!」と私の頭のすぐ上のベッドが軋んだ。そして。



ドンッ!
何かが私の体の上に落ちてきた! 動けない。





まるで私の体の表面と床が磁石で引き合ってるような感覚。
『それ』は仰向けの私の体の半分ぐらいまで入り込んでいる。

重いというより、ひたすら苦しい。
目は動く。

金縛りに遭うと何かと変な物を見る、というのを思い出して、
少しずつ目を開けてみた。
だが、そこには……何もいなかった。

実は怖がりなので心から『(よかった…)』と思った

でも、相変わらず苦しい。
他に何も出来ないし、とにかく『それ』が去ってくれるのを待つ。

すると、だんだん体が軽くなってきた。
『(おっ、そのまま そのまま……)』と思っていたら、
また ズゥーンと戻ってきた。

その時にはもうすでに恐怖はなかったが、「おかえり」と歓迎したい
ものではない。

しばらくして体から出て行ってくれたが、その後すっかり目が覚めて
しまった。


「目が覚めた。あ、体が動かない。うーん気持ち悪い。まっいっか」
で終わる、いつもの金縛りではなかった。

だって、その直前まで体が動いたし……。




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       <本編「フゥゥゥフゥゥゥ」データ>

 ■原作投稿者:Yさん(女性)
 ■2009年度 読者が選ぶランキンランキン第8位  65.60点
 ('09年発行の逢魔が時物語」メルマガ掲載話の読者採点結果)

 投稿された話を大切にしながら、雲谷斎が加筆・執筆しました。
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