本当にあった怖い話・不思議な話
逢魔が時物語


ここは「聴」の部屋です





−階段を来る者−


■■■yurayuraさん(女性)からの投稿■■■



   もう建て直してしまっている昔の実家の話です。

   転勤から帰って来たうちの家族は、それまで祖母が一人で住んでいた実家に
   住むことになったのです。
   妙に家鳴りのする家でしてね。パシッとか……。

   父母なんかは「木造の古い家だから、材木が中の方で割れて、あんな音が
   するのよ」なんて言ってましたし、私と弟も幼かったですから、そんなもの
   かと思ってました。

   中学の頃ですが、私は一人二階で寝ていました。
   八畳の座敷と六畳と三畳の部屋があるのですが、三畳で勉強して六畳で寝て
   いたのです。

   八畳の部屋は襖を閉めて寝ていました。
   八畳の座敷は祖母がお茶の稽古に使っている部屋で、昼は全然なんという
   ことはないのですが、夜はなんとなく不気味なのです。

   さて、ある夜、寝ようとしていると、ポツリポツリと雨だれのような音が
   するのです。

   雨が降ったような記憶もないし、ちょっと気になったので耳を澄ましてみる
   と、八畳の床の間の横の壁の方から聞こえるのです。
   そこには外に樋が通っているので雨水の音だろうと思って、横の窓を開けて
   みたのです。
   外は雨なんか降ってないし、水音なんかするはずがないのです。

   まあ他に訳があったのかもしれませんが、その時はもうゾッとして二階に
   いることが出来なくて、布団を全部下に降ろして、それからずっと下で寝る
   ようにしました。

   で、そういうことのある前にも三畳で勉強をしていたら、突然、静かに窓が
   ビリビリ揺れ始めて、窓の敷居に置いていたプラスチックの筆入れも、
   カタカタ揺れているんです。

   地震かなと思って電気を見ても傘はまったく揺れていないし、ただ、窓だけ
   がかなり長い間、振動してました。
   わざわざ階下に降りて「地震があった?」って訊いても、誰も「ない」って
   答えるし、不思議でした。

   何より不気味なのは上で勉強していると、



        
誰か階段を上がって来る音が、時々することでした。



   普通に母親なんかが上がってくるのと一緒の感じなんですが、誰もいないん
   ですよ。
   これは私が下の部屋を使うようになって、弟が上の部屋を使い始めたんです
   けど、どうやら同じ音が聞こえるらしく、時々「だれ?!」って叫ぶんです
   よ、弟が……。

   階段のすぐ横の部屋にいた家族全員が、上がっていく音は聞いてないのに、
   上にいる弟には上がってくる音が聞こえるのです。

   まあ、いろいろあったうちも建て直したら、そういうことは、ぱったりと
   なくなったんですけどね……。                (kk499)





本、CDなど、コワイもの逢魔売店にあります


本当にあった怖い体験談を募集しています
読者3万人が震えるメルマガ逢魔が時物語